これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。
医学部の学生諸氏は、あまり、想像や妄想で話をしない人が多いように思われる。 自信のないことや知らないことについては無責任な発言をしない、という意味では、これはたいへん、素晴らしいことである。
ただし研究や新しい分野の開拓という観点からは、これは少し残念なことに思われる。 想像を膨らませ、妄想を逞しくすることこそが、新発見の第一歩だからである。
医学部に来た当初、私の目には、医学部生は想像力が乏しく、つまらない人種であるように映った。 しかし、よくよく話をしてみると、実は多くの学生は内心で様々な妄想を巡らせているらしいことがわかってきた。 ただ、それをなかなか口に出さないのである。
確かに、突飛なことを口に出してはいけないような雰囲気があるようにも感じられる。 私は深く考えもせずに平気で出鱈目な妄想を口にしているので、 もしかすると、私は変人であると周囲から思われているのかもしれぬ。