これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2014/10/17 やや放言が過ぎた件について

この日記について、私が名古屋大学あるいは名大医学科生を酷評していることについて、反感を抱いている人が少なくないことは、私も知っている。 多少、言葉の過ぎるところがあることも認識しており、時折、少しだけ後悔している。

某君から指摘されて、それもそうだ、と思ったのであるが、東海地方には東海地方なりの、医療を巡る問題を抱えている。 東海地方においても、地区によってはひどく医師が不足しており、最低限の医療サービスを提供するために苦心し、多大な犠牲を払っている人々がいる。 それでも東海地方の社会保障を支えるために、自らの人生をなげうっている医師や、その覚悟を決めた学生は確かに存在するのであって、彼らに対しては、私も敬意を抱いている。 私に言葉を正確かつ厳密に操る能力が不足しているために、あたかも名大医学科に属する全ての人を攻撃対象にしているかのように誤解されかねない記述が多い点については、申し訳なく思っている。

しかし私の信じるところによれば、今の名古屋大学医学部医学科をみて、憤る姿勢をみせないことは、社会に対して不誠実である。 名古屋大学は、いわゆる旧帝国大学の一つである。率直に言って、我々は、エリートである。 エリートというのは、社会的地位を約束された人、という意味ではなく、次代を切り拓く意志を持ち責任を負う人、という意味である。 その責任を勝手に放棄することも、放棄する者を咎めぬことも、いずれも等しく社会に対する裏切りである。 「私は、たまたま名古屋大学に入学しただけであって、エリートではない」という謙遜は、許されない。 名大医学科に最も欠如しているのは「恥」の概念であろう。


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