これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。
昨日大動脈解離について記したところ、ある人物からコメントをいただいた。 心筋梗塞の原因として後から解離がみつかることは、それほど稀ではなく、大きな病院であれば年に数例はみられる、というのである。 従って、積極的に解離を疑う所見がなかったとしても常に解離の可能性を警戒することは、個人の理念の問題ではなく、専門家であれば当然のことらしい。 中には、解離の可能性を否定するために積極的に大動脈造影を行うべきだとする意見もあるようだが、 さすがに大動脈造影は侵襲も大きく大変な検査であるので、一般的には行われない。
大動脈解離の可能性を除外することは、このように、難しいのである。