これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2014/06/23 学生としての心のあり様

私はこの日記を匿名で書いているが、中には鋭くも私の正体を見破る友人もあり、その一人が、次のようなことを教えてくれた。 21 日の記事における「他者の追随を許さぬ」のくだりが、一部に笑いを引き起こした、というのである。 たぶん、「あの男は、一体、何を言っているのか」とか、「よく言うよ」とか、そういった意味合いであると思われるが、実に心外である。

我々は、もう大学五年生である。他学部でいえば、修士課程一年生に相当する。 修士課程といえば、一部の学生は自らの学問の才能を確信し、「ひょっとすると自分は神の申し子なのではないか」ぐらいのことを思い始める年頃である。 現在の名大教授なども、学部五年生の頃には「私は天才である」と確信していたに違いない。 これは研究を志す者に限ったことではなく、臨床医においても同様であろう。

これは冗談でもなければ、誇張でもない。 我々は、既に基礎医学を一通り学び、座学としては臨床医学も一応は修めた身である。 広大な医学の世界における自らの立ち位置を見定めることができるだけの経験を積んだわけである。 この状況において、もし自らの才覚に自信を持つことができていないとすれば、残念なことである。


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