これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2013/08/14 西日本医科学生総合体育大会

現在、金沢周辺で西日本医科学生総合体育大会、いわゆる西医体が開催されているらしい。 正確には把握していないのだが、たぶん西医体は、西日本の医学科学生による体育大会である。 なぜ医学科に限定した体育大会を行うのかは、私にはよくわからない。

富山の街中では、西医体参加者と思われる学生に多数、遭遇した。 なぜ私が西医体参加者をそれと識別できたかというと、 彼らの中には「○○大学医学部」と背中に大書されたシャツを着ている者が一定数、存在したからである。 西医体には、そういうシャツを着用すべしという規則か何かがあるのかもしれないが、私が確認しただけでも、 九州大学医学部, 長崎大学医学部, 愛知医科大学, 三重大学医学部, 佐賀大学医学部, 宮崎大学医学部, 関西医科大学, 京都府立医科大学, 大阪医科大学, 広島大学医学部 (時系列順) のシャツを着ている者がいた。

これは意見の分かれるところであろうが、私は、あのようなシャツを着て街中に繰り出すのはよろしくないと思う。 一応、世間では医学部学生はエリートであり、社会の勝者だということになっている。 そこで、特に必要もないのに「○○大学医学部」などと書かれたシャツを誇示して街頭を練り歩くのは、 俺達は医学部なのだ、勝ち組なのだ、と喧伝しているかのように誤解されかねない。 実際、アレを着ている者の頭の片隅には、そのように医学部学生であることを鼻にかける気持ちが、ほんの僅かとはいえ、存在するのではないか。

そんなのは、単なる僻み、妬みではないか、という反論があるだろう。 全くその通りであって、医学部学生であることを鼻にかけること自体には何の非もない。 しかし我々は医師免許に守られて社会的、経済的恩恵を享受する立場にある。 この恩恵は過剰にして不当であり、我々は近い将来、これを放棄するべきであるように思われる。 従って、そのような不適切な利潤を得る立場にある以上、我々が妬まれるのは、当然のことである。

ここまで書いて気が付いたが、私も、どうやら医学部的な歪んだ思考に染まりつつあるようで、注意せねばならない。 上述のような理屈を述べなくても、端的に、「○○大学医学部などと大書されたシャツを着て出歩くのは、イヤラシイ」とだけ書けば、世間では十分に通用するであろう。 それを理解できないのは、医学部の中の人間だけである。

2014/08/15 広島大学医学部追加

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