これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。
ふと気がつくと、ロッカー室に、某予備校主催の、医師国家試験に向けた模擬試験のポスターが掲示されていた。 全国で 7500 人程度が受験する、などと書かれている。 それが事実であるならば、医学科生や浪人生のうち 85 % 程度が受験することになる。
既に何度か批判してきたが、こうした模試であるとか予備校のビデオ講座であるとかに力を注ぐのは、いかがなものであろうか。 試験対策特化型勉強が良いとか悪いとかいう問題以前に、恥ずかしくないのか。
同級生の中には、コッソリと私に胸中を打ち明けてくれる人もいる。 曰く、あのような勉強法が本当は不適切だということは理解しているが、それでも、周囲と違うやり方をとるのは勇気がいる、とのことである。 その気持ちは、よくわかる。 私も、試験前に結局教科書を読み終わらず、これは駄目かもしれぬ、と思い、過去問をみたいという衝動にかられたことは、二度や三度ではない。
しかし、そこで踏み留まり、腹を括り、覚悟を決めて突撃する勇気というものを、どうすれば、彼らに伝えられたのだろうか。
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