これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。
過日の泌尿器科学の再試験に際しては、私は医学書院『標準泌尿器科学』第 9 版を通読した上で、多少の姑息的勉強を行って合格した。 この姑息な手段を用いたことについては、以下の理由により、正当であると考える。
本来、姑息な手段は用いるべきではない。 一方、その理想に固執したことが原因となり留年、あるいは国家試験不合格となることは、誰のためにもならぬ。 もちろん、不幸にして、そうした不合格が生じた場合、非は受験者ではなく出題者の側にあり、その国家的損失は厚生労働省や大学当局の責任である。 そうした批判を公に述べた上であれば、公衆の衛生を守るために、不適切な試験に特化した対策を講ずることは、道義に反するとまではいえない。
一方で、はじめから試験対策に特化して卒業試験を受けることは、よろしくない。 国家試験はともかく、卒業試験には、再試験がある。 まだ後に余裕がある、がけっぷちではないような状況で、不適切な国家や大学当局の姿勢に迎合することは、理想を欠いており、卑屈である。軟弱である。
以上の理由により、卒業試験に関しては、まず本試験は堂々と受けた上で、再試験では点を取りに行く、というのが最も適切な姿勢である。