これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2015/05/12 教科書レビュー: 医学書院『標準放射線医学』第 7 版

通読していない状態でのレビューである

通読するための教科書としては、全くお勧めできない。 この書物は、教科書ではなく、事典である。

総論部分は、MRI 以外の部分については必要最低限のことは記載されているように思われる。 MRI は記載が不十分であり、これだけではとても理解不能であるが、これは、MRI の技術自体が複雑なのだから、やむを得ないだろう。 MRI の総論を担当している荒木力氏は、MEDSi『MRI の基本パワーテキスト』第 3 版や学研メディカル秀潤社『決定版 MRI 完全解説』第 2 版などの マニアックで詳細な書物の著者でもあるので、詳細な議論は、これらを読め、ということなのだろう。 研修医になったら、これらの教科書に準じて、医師技師学生合同の若手勉強会を行いたいものである。

各論については、内科学をひと通り勉強した上でじっくり読むならば、通読する意義があるかもしれない。 私は、まだその域に達していないので、よくわからない。

私は、この書物をパラパラとめくっただけの状態で放射線医学の試験を受けたところ、予想以上にマニアックな内容が出題がされたため、壊滅的な出来であった。 さすがに不合格であろう。


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