これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。
北陸医大 (仮) で、若手自主勉強会を行っている。 毎週行う基礎的な教科書の輪読として、初年度の今年は Robbins and Cotran Pathologic Basis of Disease を一年かけて読む予定である。 他に隔週で、the New England Journal of Medicine の Case Records of the Massachusetts General Hospital を読んで議論している。 こういった催しを、若手が自主的に行うということに意義があると考えている。 何しろ、現在の北陸医大の若手に最も欠けているのは、教えてもらうのではなく自ら道を開拓する精神であるように思われるからである。
残念ながら、参加者は多くない。特に、研修医が参加してくれない。 こういう「臨床で役に立たない」催しには興味が湧かない、という心理は理解できなくもないが、はたして、本当にそれで良いのか。 その一方で、野心的な学生は少数ながら存在するようで、三年生の参加者に助けられている。 ただし、三年生が Case Records を読む際には、充分に注意せねばならないだろう。 まだ病理学や臨床検査医学などをキチンと身につけていない段階で、妙に臨床的な知識だけを覚えてしまうと、ろくなことにならないからである。 当然、五、六年生で行っていた名古屋大学時代の勉強会とは、進め方も変えなければならない。
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