これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2016/08/07 雑記

近頃、この日記の内容が、あまり学術的でなくなっているように思われる。 これは、6 月以降、私の生活は学術から離れ、専ら職業訓練に明け暮れて疲弊しており、心の余裕が乏しいからである。 たぶん、この 3 ヶ月が、私の二年間の初期臨床研修の中で最も医学的でない期間になるであろうから、9 月になれば、日記の質も少しは改善するものと思う。

本日は、いわゆる「プシコ」について書いておこう。プシコというのは、医学用語ではない。英語でいう psycho、つまり精神疾患患者を意味する俗語のようである。 なお、英語では p の音は発音しないから、「プシコ」という読みは、たぶんドイツ語あたりから来たのであろう。

「プシコ」という語を好んで使うのは、主に研修医や、若手医師のようである。 この語は、「どうせ精神疾患だから、あまりマジメに相手する必要はない」「大した病気ではない」「精神科の医者に任せれば良い」というような、 甚だ不誠実で、医療倫理を欠く文脈で使われることが多い。 言うまでもなく、精神疾患は重大な問題なのであって、マジメに対応しなければならない。 ところが、一部の若手医師は「全人的医療」というものを知らず、精神疾患について何か勘違いしており、人の心の問題、精神の健康を軽んじているようである。 要するに「プシコ」という語を使う医者は、ろくでもない、と考えて良い。


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