これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2016/10/26 教授を弁護する話

この日記において、私は既に何度か、北陸医大 (仮) 教授陣の教育体制を詰り、その責を問う内容を記載してきた。 ただし、私は、北陸医大の教授陣が他大学に比して特別に劣っているとは思わないし、日本の大学教授として標準的な水準に達していないとも思わない。 そのあたりについて誤解を招くといけないので、少しばかり、教授陣を弁護する内容を書いておく必要があるかもしれぬ。 と、思ったのだが、私が日和ったと思われるのも不本意であるし、自分が間違ったことを書いたとも思わないので、やめた。

私が言っているのは、いわゆる底辺の学生、つまり学識が乏しいだけでなく学問に対する意欲をも欠く人々に対して、 医学への情熱と関心を植えつけることこそが教授陣の責務である、ということである。 これに対して多くの人々は、馬鹿をいうな、そんなこと、できるわけがないじゃないか、君の言うことは非現実的だ、と反発するだろう。 しかし、はたして、そうだろうか。 何を根拠に、無理だと決めつけるのか。不可能であることを証明したとでもいうのか。

誰もが「無理だ」と嗤うような理想に向かって、自分だけでも信じて突き進むのが科学者という人種ではないのか。 大学教授は、科学者であると同時に教育者でもあることを、忘れてはなるまい。


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