これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2017/01/17 積雪

そういえば、雪のことを書くのを忘れていた。 北陸医大 (仮) が所在する北陸地方の某県は、もちろん、雪国である。 ただ、近年では降雪量が少ないようで、今季も、12 月に一度まとまった積雪があった後は、年末年始にも降らなかった。 それでも先週末からの全国的な降雪に際しては、さすがに我が県でも積雪があった。 都市部でも 20 cm 以上は積もったように思われるが、北陸人の感覚からすれば、それほど大した豪雪には当たらないであろう。

もちろん、私は雪国初心者なので、こうした雪にワクワクと胸を踊らせ、「もっと降れ」などと心の中で念じている。 ただし、通勤のバスは混雑したり遅延したりで大変らしいので、一昨日から明日までは病院に泊まり込む予定である。 どうせ家に帰っても、やることなどないのだから、無理に雪中を移動するより、いっそ病院で本でも読みながらヌクヌクと過ごす方がゼイタクというものである。

大学内の散歩コースとしては、講義実習棟 4 階からの眺めが良い。 日中であれば遥かに日本海を望み、夕刻には街の灯が遠くに瞬き、なかなかの風景である。 過日、この講義実習棟を散歩しながら、降り積もる雪を観賞した。 このあたりは、夜間は人気もなく、静かに考え事をするには、すこぶる具合が良い。

我が北陸医大は、現時点では、世間の尊敬と憧れを集めるほどの大学とまでは、いえない。 北陸医大に入った学生にしても、本音をいえば、京都大学や東京大学、名古屋大学には届かず、やむなく北陸医大を選んだ者が多かろう。 しかし、それだからこそ、北陸医大の我々が独自の道を歩み、名古屋や京都を凌駕するような本当に医学的意義のある研究をし、教育を成し、質の高い診療を実現したならば、 これほど痛快なことはない。

誰であったか忘れたが、次のようなことを言った人がいる。 「名門に入ろうとは思わない。私の行く所が名門になるのだ。」


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