これは http://mitochondrion.jp/ に掲載している「医学日記」を、諸般の便宜のために、 1 記事 1 ファイルとして形成し直したものです。 簡単なプログラムで自動生成しているので、体裁の乱れなどが一部にあるかと思われますが、ご容赦ください。


2018/02/01 妄想

昨日の記事では、優生保護法による強制不妊手術と医療保護入院を同列に並べ、攻撃した。 このうち医療保護入院の法的問題については以前にも書いた。 医療保護入院の制度を廃止すべき、という私の主張には、同調する人は少ないのではないかと思う。 しかし、それは、「あなたは統合失調症だ、妄想にとらわれている」と診断され強制入院させられる恐怖を、よく理解していないからではないか。

研修医同期の某君は、私が少し一般的ではないことを言うと、「どうやら妄想があるようだな。統合失調症かもしれぬ。」などと不謹慎な冗談を言う。 私は「妄想ではない、事実である。」と反論するが、別の研修医の某君も面白がって「いや、事実に反する。妄想だ。」などと便乗する。 私が何を述べようと、いかなる証拠をみせようと、彼らはニヤニヤしながら「いや、君の考えは間違っている。」と述べ、私の意見を認めない。 また、「仮に妄想であったとしても、社会生活に問題はないのだから精神疾患ではない、統合失調症ではない。」と言っても、 彼らは「いや、我々は迷惑しているのだ。君は病気なのだ。」などと言い、さらには「精神科に入院した方が良いのではないか。」と言い出すのである。

これが、精神疾患に対する医療保護入院である。 私は本当は全く正常であるし、どう考えも彼らの発言は冗談である (と、私は確信している) のだが、周囲が勝手に私を病気だと認定し、無理矢理、病院に連れ込むのである。

このあたりまで読むと、私と実際に会ったことのない読者諸氏は不安になるだろう。 「この人は、本当に精神病なのではないか。医者を自称しているが、嘘なのではないか。」といった具合である。


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